PROGRAM 2
Exhibition
水の越境者(ゾーミ)たち -メコン地域の現代アート-
世界20拠点で展開する国際法律事務所の共同創業者、今秋和歌山県で開催される紀南アートウィークの総合プロデューサーを務める藪本雄登氏が代表を務める「アウラ現代藝術振興財団」のコレクション展を開催します。同財団は、アジアを中心にアーティスト、キュレーター助成や展示会実施支援等の助成を行っており、また同時に動画作品を中心にコレクション活動を行っております。
今回は、「水の越境者(ゾーミ)たち -メコン地域の現代アート-」というタイトルにて、アジア地域の国際展出展経験のある若手アーティストを中心としたグループ展を実施します。大阪船場とインドシナ半島の「水」を起点に、大阪とアジアの人々に通底する共通項を発見し、大阪/アジアからグローバリゼーションや資本主義のあり方を再提示したいと考えています。
同展では、第55回ヴェネチア・ビエンナーレ出展アーティストであるArin Rungjang(アリン・ルンジャーン)やシンガポール・ビエンナーレ、バンコク・アート・ビエンナーレ等の国際展出展アーティストのKhvay Samnang(クゥワイ・サムナン)等のアジア地域における著名アーティストのみならず、今回、日本で初めて紹介される国際展出展常連組を中心とした合計10名のアーティスト/アートコレクティブを紹介します。また、キュレーションには、同財団の藪本氏を中心に、日本と東南アジアの著名キュレーターの混成匿名チームである「プロダクション・ゾミア」がキュレーションを行っており、アジア地域の先端の現代アートに触れて頂く機会となっています。
出展作品例:Arin Rungjang(アリン・ルンジャーン)《Golden Teardrop》Courtesy of Artist
主人公は、大阪出身の女性。タイの屋台でみる伝統菓子「トーンヨート」から、時空を超えて、欧州、アジア、日本に繋がる砂糖の広大な交易史を体感可能である。第55回ヴェネチア・ビエンナーレ出展作品、シンガポール・アート・ミュージアム収蔵作品。
出展作品例:Khvay Samnang(クゥワイ・サムナン)《Popil》 Courtesy of Artist
《Popil》は、ハウス・デア・クンストでの個展(2018年、ミュンヘン・ドイツ)に際し制作された。カンボジアの漁で使用する蔓で編まれた龍のマスクが象徴的に表われ、それを被ったクメール舞踊の踊り手が登場する。二匹の龍は愛し合い、時には対立しながら華麗に舞い踊る。英国フリーズ、バンコク・アート・ビエンナーレ出展作品。
出展作品例:Lim Sokchanlina(リム・ソクチャンリナ)《Letter to the Sea》 Courtesy of Artist
タイとカンボジア国境の海底で声なき声を発する男がいる。彼の声は、気泡として海の全体に広がり、過去の海民達と海の精霊に届くのだろうか。シンガポール・ビエンナーレ出展作品。
藪本 雄登(やぶもと ゆうと)
アウラ現代藝術振興財団 代表
One Asia Lawyers、Artport株式会社 創業者
10年以上に渡り、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ等に居住し、各地のアートコレクティブ、キュレーター、アーティスト等への助成や展示会の支援を行っている。現在、アジア地域のアーティストの動画作品を中心に60点を超えるコレクションを保有している。
船場アートサイトプロジェクト Vol.05
Study:大阪関西国際芸術祭 vol.3のメイン会場のひとつである船場エクセルビルにて、ストリートとアートの関係を再考し、危機の時代におけるストリートを模索する展覧会『STREET 3.0:ストリートはどこにあるのか』を開催します。